はじめに ─ 調べたつもりが、違った
先日公開したコンラッドソウル宿泊記では、37階エグゼクティブラウンジや客室のレビューをお届けしました。
今回はそのスピンオフ。移動・交通・空港ラウンジ・支払いにまつわる実録です。
テーマはひとつ——「事前にちゃんと調べたのに、実際は違った」。
出発前にかなり調べて準備をしたつもりでも、現地でいくつかの"想定外"に出会いました。笑い飛ばせる失敗談もありますが、次にソウルへ行く方の参考になればと思い、正直に全部書いておきます。
ピーチ座席おすすめは1D以降——最前列1B席で学んだ2つの誤算
成田〜仁川はピーチ(Peach / MM651)を利用しました。機材はエアバスA320neo、座席配列は3-3。

今回の運賃タイプはスタンダードプラス(受託手荷物1個込み)。ピーチの座席は4つのエリアに分かれており、今回関係するのはこの2つです。
ピーチ座席エリア比較
| 座席エリア | 列 | 料金 | 主な特典 |
|---|---|---|---|
| ファストエリア | 1列目のみ | ¥1,500/人 | 足元広い・預け荷物の優先返却・スタンダードプラス限定 |
| フロントエリア | 2〜10列目 | ¥0(スタンダードプラス含む) | 前方で乗降スムーズ |
今回は「足元が広い」というのに惹かれてファストエリア(1列目)を選択し、¥1,500/人が往復それぞれにかかりました(座席指定合計¥6,000)。
公式の特典としては「足元のスペースが非常に広い」と「お預け手荷物の優先返却」が謳われています。実際、到着後に荷物が比較的早く出てきた気がしており、これがその効果だったのかもしれません(ただし公式にも「優先的に返却できない場合もあります」との注記あり)。
ただし、ファストエリアには知らなかった落とし穴もありました。
誤算①:荷物が置けない
最前列は前に席がありません。
つまり、前の座席の下に機内持込バッグを押し込むスペースが存在しないのです。
荷物は頭上の収納棚に入れるしかなく、離着陸時は手元に置いておけません。「足元が広い」は本当なのですが、その広さと引き換えに荷物置き場を失う——これは事前のリサーチでは気づけなかった盲点でした。
誤算②:CAさんの真正面
A320neoの1A〜1C席(左側3席)は、前方パネル越しにCAさんの着席スペースがあります。つまりフライト中ずっとCAさんと正面から向き合う位置関係です。
さらに搭乗時には、通路を歩いてくる全乗客の視線が自然とこちらに集まります。

復路便は早めに着席したので、なんとなく落ち着かない時間が続きました。
では、ピーチ座席おすすめはどこか
答えは1(最前列)のD以降(通路を挟んだ右側)です。
通路の右側の最前列は、前パネルに窓がないため、CAさんの着席位置や搭乗客の視線が気になりません。足元の広さは同じく享受できます。次回は迷わず1E・1Fを選びます。

(余談:「CAさんの目の前に座りたい」という方には1A〜1Cが特等席です。好みで選んでください)
6007リムジンバス——ゆるさと「コンラッドが伝わらない」問題
仁川空港第1ターミナルからコンラッドソウル(汝矣島IFC)への移動には、6007番リムジンバスを使いました。IFCモール前(コンラッドソウル直前)に停車するルートで、乗換なし・直行という点が魅力です。
チケットはKlookで事前購入(2名分・¥3,908・時間指定なし)。現地料金は17,000ウォン/人(子供6〜12歳は12,000ウォン)です。
6007リムジンバス 基本情報
| 乗り場 | 仁川T1 1階 6〜7番ゲート間 |
| 料金(現地) | 大人 17,000ウォン/子供(6〜12歳)12,000ウォン |
| 所要時間 | 約90〜100分 |
| Klook購入 | 2名¥3,908・時間指定なし・バウチャー引き換え前はキャンセル無料 |
| 引換方法 | 到着後、仁川T1 1階 6〜7番ゲート間のチケット売り場でモバイル画面を提示(営業時間 06:00〜22:00) |
ヨイド方面の停車順(公式ルート):
仁川T1 ↓ ケンジントンホテル ← 運転手がトイレ休憩 ↓ 国会議事堂(GLADホテル前) ← ここで降ろされた ↓ (ケンジントンホテル付近を折り返し通過) ↓ ヨイナル駅 ↓ Fairmont Ambassador Seoul Hotel ↓ IFC Mall(コンラッドソウル前)← 本来の下車停留所 ↓ KRX(韓国取引所) ↓ 永登浦駅 → 堂山駅 → 仁川T1 → 仁川T2(帰路)
※ 実際のルートはbus.go.krで確認。バスはケンジントンホテル付近を往復する変則的なルートを通っており、公式PDFより停留所数も多い。

バスに乗るまでは順調
仁川T1の1階、6〜7番ゲートの間にあるチケット売り場でバウチャーをチケットに引き換え、乗車。車内は日本のリムジンバスに近い内装で、清潔感もあります。出発もほぼ時刻通りでした。

ケンジントンホテルで運転手さんがトイレ休憩
市内に入ってしばらくすると、公式ルートにも停車するケンジントンホテル前で突然バスが止まりました。運転手さんがトイレ休憩のために車を降りていきます。
「こういうこともあるか」と思いながら待つこと数分。韓国のリムジンバスは、わりとゆるめです(笑)
「コンラッドソウル」が伝わらなかった
停留所が近づいてきたあたりで、運転手さんに「コンラッドソウル」と伝えようとしました。しかし何度言っても通じません。発音の問題なのか、そもそもホテル名が聞き取りにくかったのか——。
結局、コンラッドソウルの1つ手前の停留所、GLADホテル(国会議事堂)前で降ろされました。
公式ルートを後から確認すると、降車すべきIFC Mall(コンラッドソウル前)の手前にGLADホテル前の停留所があり、そこで誤って下車させられた形です。歩けないことはない距離でしたが、キャリーケースを引きながら体感20分。
途中、汝矣島公園を通り抜けることになり、秋晴れの中の散歩はそれ自体は悪くありませんでした。しかし、ハングルで「콘래드 서울」と一枚メモを見せるだけで防げた話です。旅の初日からキャリーを転がして20分歩いたのは、正直なかなか堪えました。
6007バスを使うときの教訓
- ホテル名はハングルで書いたメモを見せる(口頭では伝わらない可能性がある)
- Googleマップで目的地をピンして画面を見せるのも確実
- Klook購入の場合、バウチャー引き換え前はキャンセル無料なので安心して事前購入できる
- 運行はやや大らか。時間に余裕を持って乗ることをおすすめします
AREX直通列車——アクティベート後は変更不可
コンラッドソウル(汝矣島)から仁川空港への帰路はAREX(空港鉄道)の直通列車が便利です。汝矣島駅から地下鉄でソウル駅へ出て、そこからAREX直通列車で仁川T1まで43分。全席指定で車内には無料Wi-Fi(AREX Free Wi-Fi)も完備しています。
今回はKlookで事前購入しました(2名分¥2,604)。しかし実際には使用しませんでした。その経緯を正直に書きます。
AREX 直通 vs 各駅 比較
| 項目 | 直通列車(エクスプレス) | 各駅(一般列車) |
|---|---|---|
| ルート(コンラッドから) | 汝矣島駅→공덕(乗換)→ソウル駅B2階→AREX直通→仁川T1 | 同ルート |
| ソウル駅〜仁川T1 | 43分 | 55分 |
| 料金 | 約11,000ウォン(別途地下鉄代) | 約4,150〜5,050ウォン |
| 購入 | Klook等で事前購入(2名¥2,604) | 不要・Wowpassで乗車 |
| 座席 | 全席指定 | 自由席 |
| Wi-Fi | 無料(AREX Free Wi-Fi) | ― |
なぜ使わなかったのか
Klookでアクティベートした直通チケットはソウル駅10:56発・仁川T1着11:39でしたが、フライトの出発を考えると2時間前には空港に到着しておきたいという状況でした。
事前情報で「仁川空港はとにかく広い」という話を見ていたこと、そして初めての仁川空港ということもあり、「もしバタバタしてしまったら嫌だ」という気持ちが勝ちました。
アクティベート済みの直通チケットより早く出発できる各駅列車をWowpassでそのまま乗車し、余裕を持って仁川T1へ向かいました。
結果として、Klookで購入した¥2,604は使えずじまい。アクティベーション済み・キャンセル不可のため、そのまま損失となりました。
注意点①:アクティベートしたら変更も返金もできない
AREXのKlookチケットはアクティベート後はキャンセル不可・変更不可です。「やっぱり早い便にしたい」と思っても、もう変更できません。
実は、一度、フォームから万が一にかけて、変更希望のメールを送信しましたが、返事はなしでした。
仁川空港は広い——これは本当でした。初めての空港では、チェックイン・手荷物預け・保安検査・搭乗口までの動線を把握するだけで思ったより時間がかかります。さらにピーチをはじめとするLCCの場合、出発ゲートは本館(第1旅客ターミナル)から離れたサテライト(コンコースA)になります。
仁川空港 サテライト(コンコースA)とは
サテライトは第1ターミナル本館からシャトルトレイン(モノレール)で約3分移動した先にある、いわば「離れ小島の搭乗棟」です。チェジュ航空・ティーウェイ航空・ピーチ航空などLCCが主に使用しており、ゲート番号は101〜270番台が該当します。
仁川空港には3時間前に到着することを強くおすすめします。 チェックイン・手荷物預け・保安検査を済ませたら、早めにシャトルトレインでサテライトへ移動してしまうのがベストです。
サテライト(コンコースA)内にはプライオリティパスで利用できるラウンジがあります。免税店・カフェ・フードコートなどの施設も揃っているので、搭乗まで余裕を持って過ごせます。
仁川T1 ラウンジエリア早見表
| エリア | ラウンジ | おすすめの使い方 |
|---|---|---|
| 本館(T1・保安検査後) | PPラウンジ各種(SKY HUBなど) | 時間があれば立ち寄る |
| サテライト(コンコースA) | PPラウンジあり | LCC利用時はここをメインに |
なお「一度サテライトへ渡ると本館へ戻れない」ため、本館のラウンジに立ち寄る場合はシャトルトレイン乗車前に済ませる必要があります。スケジュールが少しでも流動的なら、最初から各駅列車を選ぶ方が賢明です。
注意点②:複数人の場合は同時アクティベートが必須
Klookの注意事項に「複数のチケットを予約する場合、すべてのチケットを同時にアクティベートする必要があります。個別のアクティベートは許可されていません」と明記されています。2名以上で乗る場合は必ず一緒に操作してください。
また、改札はQRコードを直接スキャンする方式で、搭乗は出発30分前から・3分前までとなっています。
「各駅停車(一般列車)もアリ」という選択肢
直通列車は快適ですが、各駅停車(一般列車)には予約不要でWowpass(T-money)でそのまま乗れるという大きな利点があります。料金も安く、出発時間を柔軟に調整できます。
直通 vs 各駅|どちらを選ぶか
| 直通(エクスプレス) | 各駅(一般列車) | |
|---|---|---|
| ソウル駅〜仁川T1 | 43分 | 55分 |
| 予約 | 要事前購入・アクティベート後変更不可 | 不要(当日Wowpassで乗車) |
| 座席 | 全席指定・ゆったり | 自由席 |
| 料金 | 約11,000ウォン | 約4,150〜5,050ウォン |
| おすすめ場面 | 時間が確定している・快適重視 | 出発時間が読めないとき |
乗る時間が確実に決まっているなら直通、スケジュールに柔軟性を持たせたいなら各駅が現実的な選択肢です。
仁川空港ラウンジ——プライオリティパスで入れなかった話
3時間前に仁川空港に到着してチェックインや保安検査を終えれば、出国後にラウンジでゆっくりできる時間が生まれます。せっかくラグジュアリーカード付帯のプライオリティパス(Prestige)を持っていたので、仁川T1のラウンジを利用しようと計画していました。2名分が無料で使えるカードです。
出国前にPP公式アプリで仁川T1のラウンジを調べると、「アシアナ航空ビジネスクラスラウンジが利用可能」と表示されています。シャワー、マッサージチェア、1,000席以上の広大な設備——事前情報だけ見れば、最良の選択肢に見えました。
実際は入れませんでした
入口でプライオリティパスを提示したところ、こう案内されました。
「スターアライアンス加盟航空会社のご利用客のみご入場いただけます」
今回の搭乗便はピーチ(Peach)。ピーチはLCCであり、スターアライアンスには加盟していません。
PP公式アプリの表示は「プライオリティパスで入場可能なラウンジ」を示しているのですが、ラウンジ側には搭乗航空会社による入場制限が別途設けられていることがあります。これを事前に把握できていませんでした。
LCCでソウルを訪問する際は、アシアナビジネスラウンジは対象外と最初から認識しておいた方が良いです。PPアプリで「利用可」と表示されていても、スターアライアンス非加盟の航空会社利用者は入場できません。
代わりに:SKY HUBラウンジへ
気を取り直してSKY HUBラウンジへ向かいました。こちらはプライオリティパスで問題なく入場できました。



ビビンバ、チヂミ、スープなど韓国料理が充実していて、旅の最後に韓国ごはんで締めくくれたのは、むしろ良かったかもしれません。「アシアナに入れなかった残念感」は、食事を前にするとすぐに消えました。
LCCでソウルを訪れる場合は、最初からSKY HUBラウンジかMartina Loungeを目指す方がスムーズです。本館でのラウンジを楽しんだ後は、早めにシャトルトレインでサテライトへ移動しましょう。サテライト内にもPPラウンジがあるので、時間が余ればそちらも選択肢です。

支払い——Wowpass+Revolutの2枚体制(これはうまくいきました)
移動まわりの想定外が続きましたが、支払い面はほぼ計画通りに機能しました。採用したのはWowpassとRevolutの2枚体制です。
Wowpass vs Revolut 比較
| Wowpass | Revolut | |
|---|---|---|
| 使い道 | 地下鉄・バス・コンビニなど交通・小額 | 飲食・ショッピングなどまとめ払い |
| 取得 | 市内のCUコンビニ等のキオスクで即日取得可(仁川空港の到着ロビーでも取得可) | 日本で事前チャージ |
| 為替レート | キオスクレート(実勢より約1.5〜2%不利) | 銀行間レート(ほぼ手数料ゼロ) |
WowpassはT-money機能を内蔵しているため、地下鉄・バスの改札をそのままタッチで通れます。今回は汝矣島のCUコンビニ(BNK金融タワー店)のキオスクでカードを発行・両替しました。仁川空港の到着ロビーにもキオスクがあるので、空港で即日取得することもできます。

Revolutは銀行間レートで両替できるため、飲食や買い物の支払いでは両替コストをほぼゼロにできます。ただし週末スプレッドに注意が必要です。
日本時間の土曜6:00〜月曜7:00の間はKRW(ウォン)への両替に約1%が上乗せされます。
今回は出発前の平日にあらかじめKRW残高を作っておき、日曜日のソウルでもスプレッドなしで使えました。
支払いは基本的にApple Wallet(Apple Pay)で対応できます。ただし一部の店舗ではApple Pay非対応のケースもあるため、リアルカードを発行・携帯しておくと安心です。利用頻度や金額が高くなければ、メタルカードにこだわる必要はありません。

まとめ ─ 次にソウルへ行く方へ
5つの教訓まとめ
| テーマ | 教訓 |
|---|---|
| ピーチ座席 | 最前列は前席下スペースなし・1A〜1CはCA真正面。おすすめは1D以降 |
| 6007バス | ホテル名はハングルでメモを見せるか、Googleマップのピンを見せる |
| AREX直通 | アクティベート後は変更・返金不可。ピーチはサテライト出発+仁川は広い。 3時間前着が安心、余裕があればラウンジへ |
| 仁川ラウンジ | PPで「アシアナ可」でもLCC=スタアラ非加盟で入れない。 最初からSKY HUBへ |
| 支払い | Wowpass(交通)+Revolut(飲食)の2枚体制。 Revolutは週末スプレッドに注意 |
どれも「知っていれば防げた」話ばかりです。旅そのものはとても楽しく、ソウルはまた行きたい街になりました。この記事が次の韓国旅行の準備に少しでも役立てば嬉しいです。
ホテルのレビューはこちらをどうぞ。
→ コンラッドソウル 宿泊記|汝矣島IFC直結・ダイヤモンドで泊まる正直レビュー
For Overseas Readers 🌏 (English Quick Guide)
Getting to Seoul from Incheon — Honest Tips
Peach seats
- Peach uses Airbus A320neo (3-3 layout). The Fast Area (Row 1) costs ¥1,500 extra per person and offers priority baggage return — but there is no under-seat storage.
- Seats 1A–1C (left side) face the crew panel directly, and every boarding passenger walks past you. Recommend 1D or higher (right side) for a more relaxed ride.
Bus #6007 (Incheon T1 → Yeouido)
- Stops right in front of IFC Mall / Conrad Seoul. A comfortable option with no transfers. Pre-book on Klook (cancellable before voucher exchange).
- Board at Gate 6–7, 1F, Terminal 1. Exchange your voucher at the counter (06:00–22:00).
- Tip: The driver may not understand hotel names spoken aloud — show the name in Korean (콘래드 서울) or pin it on Google Maps.
AREX Express Train (Incheon ↔ Seoul Station)
- Fast (43 min, reserved seating, free Wi-Fi) but non-refundable once activated on Klook.
- Incheon Airport is large — allow 3 hours before departure, especially for LCCs departing from the Satellite Terminal (Concourse A), a separate building reached by a short monorail ride.
- The local train (55 min, ~₩4,150–5,050) requires no reservation and accepts Wowpass / T-money — a flexible alternative if your schedule is uncertain.
Priority Pass lounges at Incheon T1
- The PP app may show Asiana Lounge as accessible, but entry requires travel on a Star Alliance carrier. LCC passengers (Peach, Jeju Air, etc.) will be turned away.
- Head directly to SKY HUB Lounge — no airline restriction, and a solid spread of hot food and desserts.
- If your gate is in the Satellite, use the PP lounge there after clearing security and taking the monorail. Once you cross to the Satellite, you cannot return to the main terminal.
Payment
- Wowpass: Pick up at CU convenience store kiosks in the city (or at Incheon Arrival Hall). Includes T-money for transit. Exchange rate is slightly less favorable than bank rate (~1.5–2% fee).
- Revolut: Near-zero fee at interbank rate. Note the weekend spread (~1% surcharge on KRW) from Saturday 06:00 to Monday 07:00 JST — charge your KRW balance on a weekday.
- Apple Pay works at most shops; carry a physical Revolut card as backup.